メモ。
統計解析ソフトやRのパッケージによってクロンバックのα信頼性係数が違う? - Togetterまとめ
心理学で尺度の解析をやる場合などに、たとえば1つの構成概念(心理的な傾向に名前を付けたもの。たとえば「抑鬱傾向」とか。)に対して10個とかの質問を用意して「とてもあてはまる」~「全くあてはまらない」までの7件法などで回答を集め、得点にして合算(平均)するわけですが、その10個の質問が同じ構成概念を測っていると言えるのかどうかを確認するために、クロンバックのαという係数がよく使われます。(解説1へのリンク・解説2へのリンク)。
クロンバックのαは、たとえば因子分析の結果のように統計ソフトの細かい設定や仕様の違いによって値が変わったりはしないものですが、ある種のソフト(関数)はαの計算をするときに、負の相関がある項目を勝手に逆転するらしいです。逆転というのは、「とても当てはまる」を7点ではなく1点にするということです。社交性を尺度化する質問項目の中に「人としゃべるのは面倒だと感じる」みたいな項目を入れた場合とかですね。*1
まだ試してみてみませんが(あとで時間あったらやってみよう)、それは勝手にやられると困る気が……。
しかしまぁ、psychには、クロンバックのαを計算する関数はalpha()とcronbach.alpha()の2つがあり、後者の場合は逆転したりせずにふつうに計算してるようです。前者は、項目ごとに、その項目を落とすと全体の信頼性がどう改善するかの一覧表まで同時に出力するなど、やや細かい機能を担っているようです。
ちなみに私はだいたい、「psy」というパッケージのcronbach()関数を使っています。
*1:そもそも順序尺度なのに合算したり平均を求めたりして良いのかとか、たとえば因子分析するときに最尤法で因子を抽出するなら多変量正規分布が仮定されているが(これは自分で尤度関数が書ければ別のやりかたもできるのかな?)1~7の得点なのに正規分布を仮定していいのかなど、よく言われる問題についてはここでは触れない。