多変量解析の教科書の読書メモを書いていきます
多変量解析の入門書である、永田靖・棟近雅彦著『多変量解析法入門』の学習メモを書いていくことにする。
- 作者: 永田靖,棟近雅彦
- 出版社/メーカー: サイエンス社
- 発売日: 2001/04
- メディア: 単行本
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Amazonでも大変評判になっている教科書で、私のような初学者にもとても分かりやすい教科書だ。数式の展開は詳しく書かれているので、初学者や文系の人間でも「なぜそうなるのか」が分かりやすい。
目次をみてみると、
1章:多変量解析とは ←5章〜12章までの内容を1ページずつで要約したもの
2章:統計的方法の基礎知識
3章:線形代数のまとめ
4章:単回帰分析
5章:重回帰分析
6章:数量化1類
7章:判別分析
8章:数量化2類
9章:主成分分析
10章:数量化3類
11章:多次元尺度構成法
12章:クラスター分析
13章:その他の方法 ←因子分析はここに含まれる
となっている。赤くしたところがメインコンテンツだと思えば良い。つまり多変量解析の代表的な手法が8つ解説されており、大ざっぱに言えば、前半の4つは「何個かの説明変数で1つの目的変数を予測する」系の分析手法であり、後半の4つは「変数と変数間の相関関係や距離から、変数やサンプルをグルーピングする」系の分析手法である(たぶん)。
勉強会の教科書にしてます
去年から、院生や研究者や会社員(全員文系)をやっている友人と統計学&Rの勉強会*1を開いていて、心理学向けの統計の教科書やRの解説書を扱ってきたが、今はこの永田・棟近の本を教科書にしている。半年ぐらいでひと通りやり切りたいなと思っている。
この教科書、まだ5分の1ぐらいしか読んでないのだが、多変量解析の入門書としてはとても分かりやすいと思う。数式の展開がきちんと書かれているのに加えて、「これは結局、何の計算をしてるんだっけ?」という「意味」が、初学者にもきちんと分かるように書かれてる。
また、各章(基本的に1つの分析手法に1つの章)の冒頭で、その分析手法の大まかな計算ストーリーが要約されているので、復習も容易だ。
ところどころ、式の展開を追っていて「あれ、なんでこうなるんだっけ?」って思うところもあるが、少し考えれば分かるレベルと言える。練習問題の解答はもうちょっと詳しく描いて欲しかったが。
このブログに書いていくメモ
このブログでは、それぞれの分析手法に関して「初学者が理解する上で重要だと思ったこと」「初学者としてたぶん他の人も同じところでつまづくだろうなと思ったこと」を中心に、学習のメモをつけておくことにする。
もともと、勉強会メンバーでEvernoteのノートを共有しており、そこにいろいろメモを書いてるので、それをこっちでもまとめておくという感じ。ブログにまとめなおす過程で頭が整理できるし、数式をLaTexコマンドで打つのが早くなるような気もするので(笑)
*1:単に友人とやってるもので、参加者を募ったりするつもりはないし、そんなレベルの高い集まりではないです。